お出かけ

2021年07月22日

妻籠めぐり

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快晴の木曽路・中山道妻籠宿。
人出はチラホラ。時々人が通るという感じですね。

一ヶ月半ほど前に、ある目的で妻籠に来たのですが、
肝心の目的地が臨時休業という・・・。
今回はリベンジです!




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まず最初に目的地の「丸田屋」さん。
今日は営業しているか電話で確認してから来ました!
こちらは「曲げ物」や「木工品」のお店で、木曽の
特産品の木材を使った器や生活用品を製造販売
されています。

ホームページはこちら👇
「曲げ物の店 丸田屋」

私が欲しかったのは「めんぱ」のお弁当箱。
「めんぱ」というのは、曲げわっぱの事で、
木を薄く削ったものを丸く筒になるよう輪に
して、底や蓋を付けた容器です。
昔は林業の人たちのお弁当箱だったそうです。
木と漆でできているので、米飯が美味しく保てるとか。

今では通販でこういういう物も購入できますが、
私がお店まで来て買いたかった理由は、一つ一つ
手作りで木目や漆の具合が違うのを見て選びたか
ったのと、手に持った感じで形や大きさを選びた
かったからでした。

もう一つ、こちらのお店の製品だと、数年経って
漆が剥げてきた場合など、塗り直しや修理もして
もらえるからでした。
メンテナンスは有償ですが、そうやって何十年も
使っている方もあるとの事です。

お店のあるじさんはとてもとてもシャイな感じの
方で、色々聞いたら迷惑かな?なんて思いましたが、
尋ねればちゃんと答えてくれました。

店先には、お値段が半分くらいで、このお店の製造
ではないお弁当箱も並んでいますが、こちらは補修
できないので要注意。(使われた塗料が分からないので
直せないとの事)
素人目にはどちらも同じように見え、刻印などが
あるわけでもないので、「他店の物を直しに持って
来られたら見分け付きますか?」と聞いたら、
「そんなの一目で分かる」と。さすがです。
6回も漆を塗ってはふき取ってあるため、
艶の感じですぐ分かるとか。

機能的にも、通水性・殺菌力のある漆と、それらが
ないウレタン塗装とでは全然違うそうです。

この「漆を6回も塗る」「補修できる」ということが
お値段の差だという事があまり店頭で明記されて
いないので、安いほうを買っちゃう人もいるだろうなぁ。。。
今注目されている「持続可能」な品ですよね。
もっと宣伝すればいいのに~。

大きさ、色、形をあれこれ悩んで選んだお弁当箱。
とてもとてもシャイなお店のあるじさんは、すごく丁寧に
梱包してくれました。


さて、妻籠に来た目的は果たしたけど、まだ時間はお昼前。
ゆっくり妻籠を巡ることにしました。

妻籠が古い宿場ということ以外何も知らないので、
まずは資料館を兼ねた「脇本陣 奥谷」へ。

こちらは元は酒屋でもあった脇本陣だそうで、
現在の建物は明治のもの。
白木の総ヒノキ作りだそうですが、長年の囲炉裏の
煙で、ヒノキは全て真っ黒つやつやになっていました。
最近は囲炉裏の煙に当たる陽射しがカメラマン
に人気だそうです。

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囲炉裏の写真を撮っていたら、スタッフの方が
火をくべて煙が出るようにしてくださいました。


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冬に戸を締め切ると、上の窓からの陽射しが
充満した煙に差し込んで、とても綺麗だそうです。
コロナがおさまるまで、締め切った光景は
見られないかもしれないですね。。。 


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北側の庭は苔むしてとても綺麗。
妻籠は、街並みだけではなく、この庭から見える
山の景色も含めて町を保存しているそうです。


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明治天皇ご休憩の間。
当時、洋装での休憩用に「テーブルを用意
するように」との要請に、西洋の家具を見た
事が無い地元の職人さんが作ったテーブル
なので、足の下のほうがなんか変なことに
なっています。

脇本陣の奥には資料館があり、様々な生活
用品や文書などで、古代から近代までの妻籠
の様子が展示されていました。
国で伝統的な建物の保存が始まるずっと前の昭和
40年代から、住民の発案で建物を「売らない、貸さ
ない、壊さない」という三原則を作り、今の保存
地区の景観を保ってきている事には驚きました。




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脇本陣を出て、ちょっと休憩。
木曽路まで来れば少しは涼しいかなと思い
ましたが、やっぱり暑い…。
「栗きんとんソフト」溶けないうちに食べないと~!!


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次は脇本陣の斜め向かいにある妻籠宿本陣へ。
こちらは平成になって復元された建物だそう
ですが、江戸時代の図面通りに忠実に再現
されていて、とても立派なつくりでした。


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駕籠を横付けできる敷台のある玄関。
身分の高い方専用です。
観光客も別の玄関から入ります。


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こちらは座敷に上がって、建物内を自由に見学
できます。
とても広くて、ほとんどの部屋どうしが襖で
つながっていて、グルグルと同じどころへ出て
しまったり。

お殿様用のお手洗いやお風呂と、家臣用の
は格差があったり、台所などもとても機能的に
作られていたり、色々な発見が面白い。
建物内が広々して涼しくて、ずっと座って
過ごしてしまいそうでした。


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こちらはお手洗い前の縁側にある手水鉢と手拭い掛け。
これはお殿様のも家臣のも、同じものでした。


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戸が開け放たれて、外の暑さが嘘のように涼しい!
お客さんも全く来ないので、このお屋敷が
貸し切りのようで、なんだか贅沢な時間でした。



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再び街並みに戻り、おやき屋さんで休憩。
店主さんは椅子でうたた寝・・・・・。
午後2時でしたが「あんたが午後1人目の
お客さんだわ」と。

茄子のおやきをいただきましたが、地元の
味噌で味付けしてあって美味しかったです。
8種類ほどのおやきがあり、蒸し器の中で
準備万端になっていましたが、1日に何個
売れるのかな・・・。

コロナ禍で、なんとなくどこのお店の方も
元気のない様子でした。
4~5月はほとんどのお店が閉めていたそうです。
ガランとした通りを見ると、ちょっと寂しい。

妻籠の街並みは江戸時代に近い建物で保存・
再現されているので、夏は戸が開け放たれて
換気ばっちり。
食事も、五平餅やお蕎麦など、食べ歩きできたり
短時間で食べるものが多いので、
感染リスクは少ないかと思います。

朝から午後まで妻籠を楽しみ、めんぱのお弁当箱、
漆塗りのお箸、おやきをお土産に、妻籠を後にしました。


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今回購入したお弁当箱。
なぜかダンナも急に欲しいと言い出し、2つ
購入しました。

帰り際、「これ、クロモジっていう香木で作った
楊枝です。」と、とてもとてもシャイな店主さんが
くれた楊枝。可愛いシャツ型の折り紙に入れて
ありました。



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早速翌日、めんぱデビュー!
日本のお弁当って感じですね~。

確かに時間が経ってもご飯が硬くならず、適度に
瑞々しい。
プラスチックのお弁当箱とは全然違います。
木と漆の力ですね。
大切に使っていきたいと思います。











drecom_yururi_n at 20:28|PermalinkComments(0)

2021年06月12日

マテ茶

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南米で良く飲まれている「マテ茶」を初体験。
健康茶としてティーパックやペットボトルになったものもありますが、伝統的な飲み方ができるお店でいただきました。

壺型のカップにマテ茶とお湯を入れ、専用の茶漉し付きストローで飲みます。
色々な国の茶器に茶漉しはありますが、ストローと一体化というのは珍しいですね。

お茶はホットなので、ストローで吸うととても熱いため、やや冷めてからそっと飲む方が安全。

チャノキの葉ではなく、イェルバ・マテという植物の葉や枝を乾燥させているそうです。
ビタミンが豊富で「飲むサラダ」と言われるとか。

味は、お茶ともコーヒーとも違う苦味があります。ルイボスティーのような「枝っぽい風味」もあります。
ハーブのような特徴的な香りはなく、葉っぱの香りと言うとイメージされるような、葉っぱっぽさ。
どっかで似た味のものを飲んだことあるような気がするけど、何だったっけ…??

とにかく、この飲み方が楽しいですね。
現地では一日中この容器にお湯を注ぎ足しては飲むそうです。

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お茶請けは、今の時期だけの「桑の実のムース」でした。
生の桑の実、初めて食べました。
甘くて、種も気にならず、美味しかったです。
昔はこの実が子供のおやつで、果汁で舌が黒く染まるくらい食べたそうです。


面白い飲み物や季節の手作りお菓子が楽しめる茶処はこちら
「寺喫茶 且座」
https://m.facebook.com/pages/category/Product-Service/寺喫茶-且坐-105200538035617/


drecom_yururi_n at 17:26|PermalinkComments(0)

2021年05月30日

久々ドライブ

コロナ禍で、もう1年以上、外出外食ほとんど自粛…。 
ですが、たまには…と、県内にあって、お部屋が一棟貸切で食事のできる所へ行ってきました。 

同居人以外の人との食事は、いくら家族や血縁者でも今は避けるべきなので、外食嫌いなダンナを連れて。 
ダンナは飲食店など他所の人が居るのが落ち着かず嫌なので、ここなら他所の人は絶対いないからと連れて行きました。 

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家から1時間ほどの中津川市にある「長多喜」(ながたき)。 
「長多喜」 
https://nagataki.info/ 

広い敷地には緑が多く、柿の木、栗の木、モミジの木、茶畑、季節の様々な日本の花木が植えられ、その中に8棟の日本家屋のが点在しています。 
それぞれ築400年〜80年くらいの、文化財とも言える建物。 

その一棟一棟が一つの客室となっている旅館で、今の天皇陛下が皇太子時代にお泊まりになられた由緒ある宿。 
お食事のみの利用でも一棟貸切です。 

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今回のお部屋は築200年以上、囲炉裏のある「もみじの間」。天皇陛下ご宿泊時には食事の間として使われたそう。 

時間があったので、他の棟も案内して下さいました。 
天皇陛下お泊まりの間、茅葺の築400年の間など。 
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どのお部屋もきれいに整えて、床の間には花も生けられていましたが、聞けば今日のお客は私たちの食事1組きりだとか。 
誰も来ない部屋にもお花を欠かさない心配りが切なくなりました。 

お料理は季節の味を取り入れたおまかせ。 
お値段に応じてくれます。 

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鰹たたき 
季節の八寸 
アイナメの生海苔あんかけ 
ひき肉入りレンコン餅・筍・野菜の椀もの 
恵那鶏と牛蒡の炊き込みご飯 
しじみ汁 
香の物 
オレンジのムース 
洋風栗きんとん 
自家製緑茶 


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オレンジのムースも、上には自家製のオレンジジャムと皮のピールが添えられ、洋風栗きんとんは昨秋収穫して冷凍した敷地内の栗を使って、練って握りたてを持ってきてくれたので、まだ温かかったです。たった2人のために、こんなに手を尽くした料理…。 

お茶は敷地内の茶畑のもので、先日茶摘みをしたそう。 
昔からある茶畑で、品種改良も農薬もしてないので、昔の日本のお茶そのままの味だそうです。 

どれも本当に美味しい…。 
「鄙の茶懐石くずし」を基本にしているので、味は少し田舎風。
懐かしさもある甘辛さです。 


こちらの宿、ほぼご家族で維持していて、90歳近い大女将さんを中心に、板前はお孫さん、家族で庭の手入れや栗やお茶や柿の収穫をしていて、しかも建物も自己管理です。 

コロナになってから、苦境に立たされていますが、日本文化や建物を伝えるためにも残ってほしい宿です。 
お風呂や食事も全てそれぞれの棟で完結するので、完全に他のお客さんと隔離されています。 
日本家屋なので風通しは抜群。 
コロナ禍の今こそ、同居家族とだけ訪れるのに最適な宿・食事処と感じます。 

来週あたりからは鮎料理の用意もできるとか。 
また訪れたいです。 
というか、今日は長多喜から30分ほどのところにあるお店に行くのが目的だったのですが、
その店に行ってみたらまさかの臨時休業。 


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1年位前から行きたかったお店なのに、なぜにこの日が臨時休業…
こりゃあまた近々同じルートで行かなきゃです。 
鮎が食べられる間にまた長多喜に寄って行こうかな♪





drecom_yururi_n at 22:50|PermalinkComments(0)

2021年01月04日

初詣


年末に幸先詣りをしたのですが、三が日を過ぎてから、やっぱり地域の氏神様にも初詣。
静かな境内でした。


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コロナ対策で手水舎が使用禁止の神社仏閣が多くなっていますが、こちらは竹筒で工夫してあって、井戸水の温かい水で手を清める事が出来ました。

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井戸水って冬はこんなに温かいんだ!と感激。



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今年は自分の事を願うより、またみんなで集まれる世界に戻りますように、コロナがおさまりますようにと、広い視野で願う人が多いのではないでしょうか。


大変な時ですが、そんな事に気づいて
ほっこりしました☺️

drecom_yururi_n at 22:57|PermalinkComments(0)

2020年12月28日

幸先詣り


「幸先詣り」

新年の混雑を避けるために、年内に初詣をしてしまおうという、新しい生活様式のお参りだそうです。

「予祝」にも似てますね。
先取りを良しとする日本の文化に合っているように感じます。

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犬山市へ行く用事があったので、犬山成田山に幸先詣り。
境内は門松や初詣用の出店の設置もされて、新年の装い。


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ものすごい階段を登った先に本堂があり、ちょうど夕暮れだったので、お詣りのあとに振り返ると、犬山城と木曽川が夕日に照らされて、とても綺麗でした。

drecom_yururi_n at 12:47|PermalinkComments(0)
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